風邪をひいた。

しょっちゅう風邪をひいている気がする。
好きでひいてるわけじゃない。
風邪なんて嫌いだし。

喉が痛くて、リンパも腫れて、夏の初めで暑苦しくて。
ろくでもないなと思いながら、だましだまし生活のことをする。

病弱ではないけど、体が丈夫なわけでもない。
ちょっと前に言われた「体格からいってそんなに強くない」という言葉が、予言のように聞こえなくもなかった。
言った本人は適当だったかもしれないけど。
白痴のような人に、真剣な顔で言われるのは不安だった。

40歳で死ぬとしたら、と思ってみたりする。
昔の文豪になぞらえるのは恥ずかしいけれど、自殺なんかじゃなく、結核などで死ぬ人が多かった。
自分の生活を顧みるのが下手で、悩んでばかりいた人たちだから、弱い個体のようにして死んでいったのかもしれない。
少しだけわかるような気がする。

40歳で死ぬなら、もう折り返し地点をだいぶ過ぎている。
後悔のないようにという気持ちは、たしかに死を意識すると高まるのかもしれない。
これまでもいつだってそうだった。
別れのときが近づくと、終わりが近づくと、いろんなことが惜しくなった。

とりあえず喉、早く治んねえかな。