141123

ずっと嫌いだった祭りが少し好きになったことに、意外の感を覚える。

浮かれた人混みはやっぱり嫌いで、話してみたい人と話すのをためらって気持ちが曇るのも嫌いで、
でも話したらワクワクした人がいたのが嬉しかった。

有難さを感じる。

有ることの難い、という気持ち。
それは感謝とは違って、この喜びがニセモノでも思いこみでもないように、と祈るような気持ちだ。
そして何かがズレたらその瞬間損なわれてしまいそうな思いだから、どこかで胸がしめつけられるほど切ない。

どうもありがとう。
また会えたときも、楽しく笑えますように。


ずっと会いたいと思っていた人をいざ目の前にして、がっかりすることもある。
そしてそんな自分の頬を叩きたくもなる。
勝手に美化したのは自分だろう、と。
大切にするだけでよかったところを、相手に依存したりするから、そんなことになる。
他人は神様じゃない。
的外れな期待をかけられたら誰だって困る。


死か、その前のお別れかが、我々を分かつまでしか、一緒にはいられない。
切なさは募る。
でも、もっともっと仲良くなろうと両側から壁にシャベルを突き立てあう喜びと、いつか穴をぶち開ける可能性のためには、別れのその日までの命を燃やそう。

別れたって忘れない。
楽しかったことは仕舞わないと生きていけないけれど(憎くて仕方のない弱さだ)、傷つけてくれたことは忘れない。
その傷が生きることの難しさを何度でも思い出させてくれる。
簡単じゃないから死ぬまでがんばろう、と思わせてくれる。


笑うためにも泣くためにも生まれてきてはいないかもしれないけど、そんなふうに俺たちを作った神様にいつか勝ってやりたい。